2015年1月に宇宙戦略本部は、新しい「宇宙基本計画」を決定し、持続測位が可能となる準天頂衛星 7 機体制に必要となる追加 3 機については 2017 年度を目途に開発に着手し、2023 年度を目途に運用を開始することが明らかになった(図 1-1 参照)。7 機体制では、持続測位が可能となることはもとより利用者への利便性等が改善されるとの期待があり、提供可能なサービス等に関しては今後国として検討されていくものと考えられる。
これを踏まえ、高精度衛星測位サービス利用促進協議会(以下 QBIC)では、準天頂衛星システム(以下 QZSS)の 7 機体制に備え、日本はもとよりアジア・太平洋地域を含めた利用者の視点で QZSS に対する期待や要望を議論し、産業界が新しいビジネスの創出と既存ビジネスの拡大のためのベースとなる情報として纏め上げる目的で、「QZSS7 機体制に関わる検討会」(以下 QZ7カフェ)を立ち上げた。
本稿は、QZ7 カフェ及び QZ7 カフェから派生した「測量関係サブグループ」にて議論、検討された内容を、中間報告書としてまとめたものである。